皆さまは、アメリカの南部料理の一つである「チキン・フライド・ステーキ」ってご存知ですか?
それは、塩胡椒をしたビーフステーキを、シーズニングした小麦粉と卵につけて揚げ、グレービーソースをかけていただくお料理。
日本の食べ物に例えると”ビーフカツレツ”のようなものです。
”住んでいる州が違えば、国が違うほど文化の違いがある”と言われるアメリカでは、州により食べ物にも多少の違いがあります。
中抜けはしているものの、アメリカ在住歴が10年を過ぎましても、知らないことや分からないことは山ほどあるんですよね。
誇れることではございませんが。
そんな私から、今回はビーフステーキで作られている「チキン・フライド・ステーキ」のお話です。
「チキン・フライド・ステーキ」初体験の日
そんな中、友人に誘われアメリカの南部料理レストランに、食事に行ったときのことです。
私の南部料理についての知識は、ジャンバラヤ、ガンボ、ダーティーライス、ザリガニ、ナマズ、ワニ、スパイシーな料理が多い、という事くらい。
何はともあれ、私は肉の種類でいうとチキン派の人間なんですよね。
そこで、メニューの中に「チキン・フライド・ステーキ」というのがあったので、迷わずそちらを注文。
不思議なもので、頭の中では「チキン」だと思い込み食べているので、ナイフでカットして中身を確認し、身の色が茶色だったのに「あれ?ちょっと揚げすぎ?」くらいにしか思わない私。
多少、天然の気質があります。
もちろん、女友達との楽しい食事です。
「美味しい!」と思ったら食事の感想はそのくらいで、後はお喋りに夢中なので、自分の食べているものがチキンかチキンでないかなどは、あまり重要ではなく。
友人は、人に気を使える心の優しい大人の女性なので、その時はなにも指摘せず。
その後、自宅で何かの拍子に旦那に南部料理レストランの話をして、私が食べたものの説明をし、チキンはダークミート(もも肉のこと)だったと告げると
「君、それは、チキンじゃなくてビーフだっただろ?チキン・フライド・ステーキはビーフだよ。」
と言われたのでした。
やっぱり?
言われてみれば、なんとなく、牛だったような〜。
少しだけ心に残っていたモヤモヤが晴れたような。
考えたら、私は旦那ともこれまでの友人とも、南部料理を食べにレストランへ行ったことがなかったと思うんですよね。
苦しい言い訳ですが。
のちに、南部料理レストランへ連れて行ってくれた友人とも話しました。
あれは、チキンではなかったね、と。
”ビーフ”ではなく”チキン”と呼ばれる理由
「チキン・フライド・ステーキ」という名前は、1914年にコロラド州の新聞に掲載された、レストラン広告が始まりでした。
そして、そのレシピは”フライド・チキン”と同じ手順で作られるため、ビーフでも”チキン・フライド・ステーキ”の名前がついたのだとか。
ですが、地域によりレシピやその呼び名も多少違うようで、「カントリー・フライド・ステーキ」や「カントリー・スタイル・ステーキ」とも呼ばれているそう。
「チキン・フライド・ステーキ」作り方を映像で見る♪英語Ver.
最後に
「チキン・フライド・ステーキ」は、チャック(chuck)やラウンドステーキ(round steak)といった、アメリカでもリーズナブルなビーフの部位で作られているのも特徴です。
揚げたビーフステーキの上に、さらに、こってりとしたグレービーソースをかけていただくので、とても高カロリーな料理ですが、なぜかときどき食べたくなります。
特に、夏の暑い日など。
アメリカの南部料理に興味のある方は、ぜひ食べてみてください♪
最新記事はこちらです♪