-Photo by Irina Iriser from Pexels–
当時は”イケメン”という言葉がなかったけれど
世の中には危険な事や嫌な事が溢れすぎているのでしばし、現実逃避で昔話を。
私がまだ20代で、洋服の販売員をしていた頃のお話です。
その時は、横浜のショップで勤務していましたが、自分自身の将来を見据え、渡米したいなと考え始めていた時期。
そぞろな気持ちのまま、お客の少ない平日に売り子メンバー二人、店内で商品の整理整頓をしていましたら、イケメン男性がショップにご来店。
スタッフとどちらが彼を接客するかを決め、私が担当することになりまして。
真剣にワンピースを見ていたから「プレゼントですか?」と声をかけてみた。
照れたような笑顔で「はい」と答える姿がこれまた格好いい。
私は当初、個性的でどちらかというとストリート系の女性向けブランドの洋服を販売していたので、モード系男子以外の男性がお店に入って来る目的は大概、彼女へのプレゼントですから。
”個性的”なブランドのお店でプレゼント選びをする、男性に対する尊敬の念と評価は、当時のアパレル販売員からはとても高かった。
何度もいいますがおまけにイケメン。
彼女の誕生日プレゼントを買いに来たという彼は、さんざん悩みましたが確か、モノトーン系のロングワンピースを選んで買って行かれたと思います。
彼が帰ったあと、スタッフと私は当然「彼女がうらやまし〜ね〜。どんな人なんだろね」という話題でかなり盛り上がったのでした。
ご縁があった”イケメン”の彼女と私たち
そして、数日が過ぎその”彼”の事など話題にも出なくなった頃、またその彼がショップに現れたのでした。
今度は彼女がスーツを探しているということで、彼女とともにご来店。
そのブランドには”スーツ”という概念なかったため、セットアップでお探し。
スタッフの間でもかなり話題になっていた、”イケメン”の彼女はどんな人だったかというと、気さくで話しやすく可愛らしい感じの女の子。
冗談も通じそうだったので、「彼氏格好いいね〜♪先日はワンピースをお買い上げいただいて」と話したら、照れながら嬉しそうに顔を赤らめ「そんな事ないですよ」と言っていた。
彼女のお話だと、高校の時からの同級生でお付き合いも長かったよう。
仲睦まじくて本当にキュートなカップルでした。
あんなにキュートでイノセントなカップルは、私の今までの人生を振り返ってもあの時の二人が最高だった気がする。
だから未だに思い出すんですよね、きっと。
そんな彼女ですが、実は私たちと深い繋がりが生まれたのです。
当時大学生で、就職活動をしていた彼女は、私たちが勤めるブランドの「企画部」に就職が決まりました!
パタンナーの方だったと思います。
彼女は昔からそのブランドに憧れがあり、学生からすると少々お値段の張る商品は、彼からプレゼントされるまで、手に入れて身につけるまでには至らなかったそうですが。
当時のアパレル業界は、厳しい時代だったので好きなブランドのしかも「企画部」に就職が決まるなど、とても狭き門だったかと思うのですが。
彼女が勤勉でしっかり者だったという他ありません。
そのうち、彼女とは本社で顔を合わせるようになりました。
新入社員の彼女は自分が望んでいた仕事に就職が決まり、意気揚々としていたなぁ。
そのうち、私は横浜のショップからプランタン銀座(2016年閉店になった百貨店)へ移動になり、彼女とは顔を合わせる事もめっきり減り。
私はアメリカに留学することを決心していて、地元に一旦戻ると決意していたので、ここが最後の売り場になる事を上の人達からも承諾を得ての移動でした。
本社で行われる会議などで彼女と顔を合わせた時は、私が会社を辞める事は話しませんでした。
これからスタートをきるという初々しい彼女に、”辞める”という、なんとなくネガティブな事柄をあえて話すこともないだろうと思い。
私が地元に戻った後、スタッフからの手紙など(当時は携帯電話のない時代)で、私が会社を辞めたことを聞いた彼女は驚いて、スタッフが理由を問いただされたとは聞きましたが。
なんか、ありがたく感じましたよね。
彼女は、将来計画の出来るしっかり者だったから、きっとあのイケメンの彼と結婚もして、今頃は温かい家庭を築いているに違いないと思います。
最後に
春のモヤモヤ陽気に誘われて、思い出したイケメン彼としっかり者の彼女のお話。
なんのオチもありませんが、本日はこれで終わり〜。
こちらでは、さくらと思われる花のつぼみが見られるようになりました♪
曇り空が続くため写真には上手く収められません。
日本の春はまだ足踏みをしているようですね。
冷たい雨や風にはご注意ください♡
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